ロータリーテーマ2016

人類に奉仕するロータリー

2016-17年度国際ロータリー会長 ジョン・ジャーム氏

チャタヌーガ・ロータリークラブ(米国テネシー州)所属


2016-17年度国際ロータリー会長 ジョン・ジャーム氏

2016-17年度国際ロータリー会長 ジョン・ジャーム氏



111年の歴史の中で、ロータリーは多くの人に多くの意味を持ってきました。会員は、ロータリーを通じて友人と出会い、地域社会とつながり、目的意識を持ち、人びととの絆を育み、キャリアを築き、ほかでは味わえない貴重な経験をしてきました。毎週、世界34,000以上のクラブのロータリアンが、語らい、笑い、アイデアを分かち合うために集います。しかし、私たちが集う一番の理由は、最も大切な目標、すなわち奉仕のためです。

ロータリーの初期から、人類への奉仕はロータリーの礎であり、主な存在理由となってきました。今日の世界で意義ある奉仕を行う最善の道はロータリー会員になることであると、私は信じています。また、世界に確かな変化をもたらすために、ロータリーほど優位な立場にある団体はないと考えています。さまざまな分野から熱心で有能な職業人が集まり、壮大な目標を実現できる団体も、ほかにありません。ロータリーには、世界を変える力、ネットワーク、知識の結集があります。ロータリーに限界があるとしたら、それは私たちが自分自身に設けている限界にすぎません。

現在、ロータリーはとても大事なときを迎えています。今はいろいろな意味で今後を決定づける歴史的な節目です。私たちは力を合わせ、世界に重要な奉仕を行ってきました。そして、今、世界の行く末は、私たちのさらなる奉仕にかかっています。世界でもっと大きなよいことの推進力となるために、固い決意と熱意でポリオ撲滅を成し遂げ、勢いをつけてロータリーをさらに前進させながら、これまでの成功をバネに飛躍するときが来たのです。

ポリオ撲滅から私たちが学んだ多くのことの中で、最も大切ながら最もシンプルなこと、それは、ロータリー全体の発展を望むなら全員が同じ方向に進まなければならないということです。クラブ、地区、RIのレベルにおけるリーダーシップの継続は、ロータリーを繁栄させ、その秘めたる可能性を最大限に発揮する唯一の方法です。新会員の入会や新クラブの結成だけでは十分ではありません。私たちが目指すのは、単にロータリアンの数を増やすことではなく、ロータリーによる善き活動をより多く実現させ、将来にロータリーのリーダーとなれるロータリアンを増やすことです。

ポール・ハリスは晩年、ロータリー設立の経緯について振り返り、次のようにつづっています。個人の努力は個々のニーズに向けることができます。しかし、大勢の努力の結集は、人類の奉仕に捧げなければなりません。結集された努力に限界というものはありません。いつの日か120万人以上のロータリアンが一体となり、ロータリー財団や各自のリソースを駆使して人類への奉仕に取り組むことになろうとは、ハリスも想像しなかったでしょう。そのようなロータリーに対してハリスがどんな奉仕を期待するのか、私たちは想像するしかありません。人類に奉仕するロータリーの伝統を継承する名誉を授けられた私たちには、このような奉仕を行っていく責務があるのです。


心を込めて
John
2016-17年度国際ロータリー会長
ジョン・ジャーム


ジョン F. ジャーム(John F. Germ)プロフィール

CHATTANOOGA ロータリークラブ所属
米国(テネシー州)


エンジニアリングのコンサルティング会社、Campbell and Associates社の理事兼CEO。同社に入社前は空軍に4 年間在籍。 Public Education FoundationとOrange Grove Center の理事および執行委員、Blood Assurance の理事長、Chattanooga State Technical Community College Foundation の創設者および財務長、Tennessee Jaycee 財団の会長。

1970 年に「Tennessee Young Man of the Year」賞、1986 年に「Engineer of the Year」賞、1992 年に「Volunteer Fundraiser of the Year」賞、2009 年に「Tennessee Community Organizations Volunteer of the Year」賞を受賞。そのほか、「Boy Scouts Silver Beaver Award」賞と「Arthritis Foundation Circle of Hope Award」賞を受賞し、2013 年に米政府より「Champion of Change」として表彰される。

1976 年にロータリー入会。以来、RI 副会長、理事、財団管理委員と副管理委員長、財団管理委員長エイド、ロータリー2 億ドルのチャレンジ委員長、RI 理事会執行委員、RI 会長エイド、規定審議会代表議員および議長、会員増強ゾーンコーディネーター、多数の委員会委員長、エリアコーディネーター、RI 研修リーダー、地区ガバナーを歴任。

RI 超我の奉仕賞、ロータリー財団功労表彰状、特別功労賞を受賞。ジュディ夫人とともに財団のベネファクターおよびアーチ・クランフ・ソサエティ会員。お二人には、4 人のお子さんと6 人のお孫さんがいます。


クラブと地区との信頼関係を柱に~


2016-17年度 RI第2750地区ガバナー 大槻 哲也氏

2016-17年度 RI第2750地区ガバナー 大槻 哲也氏 東京中央ロータリークラブ 所属




人類に奉仕するロータリー(Rotary Serving Humanity)

のテーマを、ジョンF. ジャーム国際ロータリー2016-17年度会長が、国際協議会(アメリカのカリフォルニア州サンディエゴ)の本会議で発表されました。ジョン・ジャームさんは、一つ「ロータリアンが集う一番の理由は、最も大切な目標すなわち”奉仕”のためである」一つ「世界で意義ある”奉仕”を行う最善の道は、ロータリーの会員になることである」一つ「さまざまな分野から熱心で有能な職業人が集まり、壮大な目標を実現できる団体はほかにない」と述べられ、さらに、ロータリー財団100周年の年に当たることから、「ポリオ撲滅」について多くの事例を交えて熱く語られました。

ジョンF. ジャームさんのこれらのお話しから、ロータリアンは、まず「ポリオ撲滅」等人道的奉仕のもとで「財団への寄付」、「青少年や若きリーダーの支援」等に理解を深め、地域社会や他団体の人達と親しく交流を図り、「ロータリーが何をしている団体であるのか?」という質問がなくなるように、ロータリーの「認知度」をもっと高め、心から思いを込めた人間関係を深めていけば、奉仕に意欲と思いやりのある知恵の溢れた人達を、「新会員」として迎え入れる機会に繋げられるという思いを強くしました。

ガバナーの重要な役割は、RIの「ロータリー目標」による「優先項目」や「地区運営方針」等を具体的に実践するための戦略を立て、各クラブが特色を活かした目標と達成可能な計画を立案して、活動されることをしっかり支援すること、そして「会長賞」への参加を促すことであります。

これらのことは、「地区重点目標」として伝達していますが、クラブが目標を達成し、成功を収めるために最も大切なことは、クラブ会長が先頭に立ちリーダーシップを発揮されて、会員の皆さんに「目標達成」へ意欲を高めてもらうことであると思います。

「2016-17年度 地区運営方針」は「奉仕の哲学を実践しよう」であります。この奉仕の哲学は、「超我の奉仕:最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」というロータリーのモットーの源泉から流れ出ているものであり、ロータリアンが実践する奉仕活動は”人のために、役にたって、喜ばれて、報われる”ことであると私は理解しています。それは、(ロータリーの)奉仕とは、「単によいことをするだけでなく、真に人々を援助すること」(職業奉仕)に意味があるからです。

「地区重点目標」には、「会員増強とクラブ基盤強化への支援」、「ロータリー財団への支援~創立100周年を迎える」、「公益財団法人ロータリー米山記念奨学会への支援」及びRIから示された必須活動の「項目」を掲げています。奉仕については、五大奉仕部門の実績と共に、奉仕の実践と歴史、市民の意識等を広く深く研究します。また、「2020年東京オリンピック・パラリンピック」の支援活動や、地区大会(2017年2月21日~22日 グランドプリンスホテル新高輪)、国際大会(2017年6月10日~14日 アトランタ)の盛り上げ、「RLIプログラム」への参加等の地区活動は、クラブと地区との信頼関係が絶対的な柱であり、一方で、ロータリアンの価値観が多様化している新時代を見据えた「クラブ運営」に関心を引きつけることに傾注する必要があると考えています。


大槻哲也プロフィール

2016-17年度 国際ロータリー第2750地区ガバナー

生年月日
1940年8月4日
学歴
1963年3月 明治大学商学部卒業
職歴等
1963年4月 東京都食品健康保険組合入社
1973年10月 大槻経営労務管理事務所を開業
社会保険労務士法人に改組(2003年)、
代表社員に就任~現在に至る
1989年10月 調布市教育委員会委員1996年10月教育委員長
1995年8月 東京地方最低賃金審議会公益代表委員
1999年5月 東京都社会保険労務士会会長~現顧問
2001年6月 全国社会保険労務士会連合会会長~現最高顧問
2003年4月 明治大学経営学部特別招聘教授
2010年2月 日本年金機構評議員会委員
2010年4月 明治大学大学院経営学研究科兼任講師(ADR論)
綬章歴
2002年4月 藍綬褒章
2010年11月 旭日中綬章
ロータリー歴
1987年9月 東京中央ロータリークラブ入会
1999-00年度 東京中央ロータリークラブ幹事
2000-01年度 地区世界社会奉仕委員会委員
2006-07年度 東京中央ロータリークラブ会長
2013-14年度 地区奉仕プログラム委員会委員
2014-15年度 地区青少年奉仕・青少年交換委員会委員
2014-15年度 規定審議会検討委員会特別委員
2014-15年度 銀座・日本橋グループガバナー補佐

ポール・ハリス・フェロー、べネファクター
メジャードナー(大口寄付者)
第10回米山功労者メジャードナー